お客さまからお預かりした箪笥から、思わぬものが出てきました。

防空もんぺ新縫法型紙
「防空もんぺ新縫法型紙」。

なんでも、お客さまの先々代の頃からおうちにあった箪笥で、
長いあいだ保管されていたのを、せっかくなので使おうと出してこられたものだそう。

この箪笥に仕舞われていた着物を、もんぺに作り替えていた時代があったのですね。
古い家具を修理していると、時折こんな出会いがあり、さまざまなことに思いをめぐらせるきっかけになったりもします。
 
 
箪笥修理
蝶番が外れ、扉が左右ともすっかり外れてしまっていた、こちらの箪笥。
 
 
蝶番取り付け
左から右へ、
蝶番が取り付けられていた木部の欠けを彫り込み、新たな木を埋め、
蝶番を付け直し、
周囲の色や木目に合わせて塗装しました。

ちなみに蝶番は、古いものをそのまま使用。
70年以上前の蝶番がまだ使えるなんて、昔の金物の丈夫なこと!
 
 
タンス蝶番修理
蝶番付け替え
蝶番のまわりの木の割れも、塗装で元通りに。

ところで箪笥は「一棹」「二棹」と数えますが、なぜだかご存知でしょうか?
昔、箪笥を運ぶとき、箪笥の両側に付いた金物に棹を通し、それを二人で肩に担いで運んだことから、
「棹」という単位が使われるようになったのだそうです。
(時代劇の「籠」を担いで運ぶときのような感じです!)
 
 
タンス修理
その、棹を通すための金物がこれです。
 
 
箪笥修理
扉を閉めればこんな感じに。
下の段のひきだしまで隠れて、すっきりとしたシンプルなたたずまい。
70年以上も前に使われていたものですが、これから先また何十年と、
お使いいただけると思います。

せっかくなので、「今」の記念に何か仕舞っておきたくなりますね。PPAPのポスターとか・・・